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2014.05.26 Monday

コットン(綿)素材について その3(マスターシードコットンとギンガムチェック)

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     コットンについては、既にタイプライタークロスブロードクロスについて、少し細かくご紹介していました。

     シャツの他にもCIRCLEにはコットン素材はいろいろなので、少しずつ少しずつすべてを取り上げたいところですが、まずはシャツに使われているもう一つのコットン、「マスターシードコットン」について。

     そしてせっかくなので、ギンガムチェックについて、です。
     

     コットンについての基本的なところや番手などは、タイプライタークロスについての際にご紹介した通りですが、今回は「マスターシードコットン」について、なので生地そのものというよりも、生地なる綿そのものを少し。

     マスターシードコットンは、以前も少しお伝えしておりました通り、高級綿の代表格であるシーアイランドコットン(海島綿)と、やはり有名な一つであるスーピマ綿をかけあわせて出来た、幻のコットン、なんて言われています。



     そんな夢のようなコットンが出来たのは、まだそれほど昔のことではありません。1991年ごろに日本の紡績メーカーと、アメリカの大学が共同で新しい綿の研究を始めたことをきっかけに、ありとあらゆる様々な綿を交配していきました。

     ただただ素晴らしい綿をかけあわせれば、良い綿になるわけでもなければ、交配したとしても上手く綺麗に育つようになるものは、そう多くありません。

     そんな中で海島綿とスーピマの交配は「しなやかで長い繊維でありながら、強度が高い」ということで研究者達の中でも最高の評価を得て、「次世代の親種」になっていくであろう、と「マスターシード」と名前がつけたれたのです。



     綿の特徴としては、シャツを見て感じて頂けることが多いように、「滑らかでソフトな質感、優しく優雅な光沢感、それでいてしっかりとタフなコシがある」ということです。

     これだけ聴くと完璧なコットンのように思えますが、もちろんすべてが完璧ではありません。

     というのもあまりにも新しい綿であるがゆえに、未だに生産量が他のコットンほど多くはありません。栽培そのものがまだまだ発展途上というところなのです。
     初めのうちはあまりにも生産量が少ないため、ほぼ巷に出回ることもなく、糸・生地として生産されることはありませんでした。

     が、少しずつ少しずつ進歩は繰り返し、もちろん未だ他のコットンに比べれば生産量は少ないものの、糸・生地として出回るようになってきました。



     現代では本当に多くの超長綿が話題を呼びます。シーアイランドコットンもスーピマも、ギザも同様です。

     では、超長綿そのものの魅力とは何なのでしょうか。意外と名前ばかりが前に出てしまっており、繊維そのものについてはあまり語られません。



     まず、繊維には「短繊維綿(21mm以下)」「中繊維綿(21~28mm以下)」「長繊維綿(28mm以上)」と大きく分類されます。そしてその中でもとりわけ長く35mm以上の長さの繊維を持ちうる綿を超長綿と呼んでいます。

     もちろん、長ければ長いほど総ての何か優れる、というものでもありません。それぞれの繊維で活躍する場や、得意とする性質が異なるだけです。とはいえ、超長綿はその種自体が希少であり、他綿と比べると栽培や紡績などにも手がかかるため、価格としては少し高価になります。(少し……じゃない場合もありますけれど)

     そんな超長綿は「繊維の中の部分(中空部)が他のコットンに比べて肉厚」であるがゆえに、「吸湿性に優れて」います。また、糸として撚り上げる際に得てして撚りの回数が多くなっていくため、強さとふっくら感が出てきます。

     また、他の綿に比べて光の反射率がかなり高く(50%ほど高くなるものの)、自然な光沢が生まれやすく、さらに含まれる油脂分が多いためしっとりと滑らかな綿となります。

     そんな超長綿は色々合わせてようやく、世界の綿の中の数パーセント。まして、マスターシードコットンになると、なんだか数値化すると恐ろしく少ない数字になりそうですね。



     コットンにはそれぞれ得手不得手が確実にあります。マスターシードコットンの生地のやや弱いところは、「暖色系の色合い」にあるかもしれません。シーアイランドコットンなども同様の特徴があるように思いますが、「ブルーやブラックが綺麗」という反面、「なんだかレッドやピンクなどが少しおとなしい」という印象があります。

     その辺りの色はもちろん好みによるところもるとは思いますが、コットン好きは同じように感じる方も少なくないと思います。



     さて、マスターシードについてご紹介したところで、続いてせっかくなのでギンガムのお話を。

     かつて……といってももはや17世紀くらいのことになりますが、その頃は「ギンガム」という総称はストライプ柄のことを指していました。それはどうやらマレー語のgingan(ギンガン)といういわゆる縦縞布地から由来したようです。

     また同時に、フランスのgimgampという地方で、インドの平織物をまねて作られたものから由来したともいわれ、なかなかその始まりは定かでない部分もあります。

     現代では基本的には「白と何かもう1色を用いて構成される格子柄」という具合で解釈されています。

     個人的なギンガムチェックの区分けとして、「白を基調とし、もう1色は横に流れるラインはやや薄く、縦に流れるラインはやや濃くなるよう、格子柄に織られた生地」という感じなのですけれど、そのあたりは織りの性質上、ほぼそうなることが多いかとは思います。稀に、そうでなく同じトーンだけで形成されるチェックを見ますが、それはどうもギンガムのような気がしません。



     また、一般的にはよく「チェッカーフラッグ」や「市松模様」と勘違いされることもあったりしますが、そちらはまるで別物です。

     チェッカーや市松模様は「縦にも横にも、隣り合わせで同色」なることはありません。一つのマスが白であれば、その上下左右は必ず色がついており、逆に一つのマスが色であればその上下左右は白です。これは、白を基調としていない場合(例えば、赤と黒のチェッカー、黄色と黒なんてのも定番ですものね)も同じ。

     なので、ギンガムチェックと市松(チェッカー)は根本的に異なる柄です。いずれも、素敵な柄であることは間違いありませんが。

     CIRCLEは無論チェッカー柄も好きですが、それよりもギンガムチェックは無くてはならない柄です。特に春夏に関しては、ギンガムチェックが映える季節(といいつつも、秋でも冬でも綺麗ですが)。



     ちょっと長く、なんだか細かくなりましたが、また異なるコットンと素材についてお話として、愉しんで頂ければ良いなぁと感じます。

     ところで、ギンガムチェックのシャツですが、とってもご好評頂いています。ネイビーは残りごく僅かになりました。これからのシーズン、ネイビーのギンガムはオールマイティーに活躍出来る優れものです。そのまま羽織ってもよし、かるくジャケットでも良し、もちろん合わせる色は選びませんし。

     そしてまた、夏にもギンガムを少し作ることにしました。あ、ネイビーはもうしばらく作りませんけれど。

     それはそれでまた、出来上がった時のお愉しみです。ご期待下さいませ。



     CIRCLE
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