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2017.05.22 Monday

日本の文化と伝統を巡るー山口・萩編その2(萩焼)

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     度々のご案内をしておりますが、今週末の土日(27日・28日)はテルコ雑貨店の出展するイベントに、CIRCLE店主も設置・販売・撤収とフルに参加いたしますゆえ、CIRCLEはおやすみをいただきます。

     

     毎年のことになっていて申し訳ありませんが、何卒ご理解のほど宜しくお願い申し上げます。

     

     もしお時間がございましたら、その日は東京ビッグサイトのデザインフェスタ内・B−509と510とブースを使って、テルコ雑貨店の作り手女史とCIRCLE店主とでバタバタやっておりますので、お近くの方は遊びにいらしてくださいね。

     

     クラウドファンディングで実現した罫線バージョンのノートも、無事に印刷等が整い、クラウドご出資くださった特別なノートたちは6月の発送に向けて準備を整えております。(イベント後には順次発送まで出来る感じになりましたので、今少しお待ちを!!)

     

     それとはまた別に新作もろもろ(革はありません、すみません)がデザインフェスタでは並んだりもしますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

     

     さて本日は。もう2ヶ月ちょっと前のところから続いての、日本の文化と伝統を巡るCIRCLE店主の山口・萩編。その萩焼のことをつらつらと。

     

     焼き物で茶道の世界では「一楽、二萩、三唐津」というくらいに、萩焼は欠かせない伝統のひとつ。CIRCLEでは萩焼を扱うまではまだいたりませんが、その文化に触れたことが後に様々に活かしていけると感じている。

     2月頃にお邪魔した萩では、萩焼も体験してきたりしたのだけれど、ようやく手元にモノが届いたので、今日はその時のことを。

     

     

     日本の文化と伝統を巡る、なんてなんでそんなことをしているのか、とそのあたりや山口・萩編のその1はどうぞこちらからご覧いただきたいと思いますが。

     

     東京にいるだけでは感じられない、また異なるものづくりの空気と姿勢。実際に目で見て手で触れて感じられる伝統や文化。

     

     そういったものをCIRCLEとしては大切にしていきたいし、ある意味では取り扱いが直接的にあろうとなかろうと、何かのきっかけでそういういろいろの愉しみを感じていただけたら嬉しいものだ、と思っている。

     

     広がり、という言い方はあまりにも簡単すぎるかもしれないけれど、そういうことです。CIRCLEを通して、大きなことではなくてもちょっとしたことを感じて、ちょっと日々がまた違う風に見えてきて、ちょっと新しい愉しみが広がってほしいな、なんて。

     

     

     萩では萩ガラス工房にお邪魔して、萩独特のひびガラスを作らせてもらって、他のどの地域にもないその特徴がやはりあった。

     

     そして萩焼の窯にもお邪魔をさせてもらい、やはり実際に轆轤を回してモノを作りながら、様々聞いたり見たり。

     

     萩焼は、焼き物の中でも少しやはり変わっているところもあって、好き嫌いは分かれるのかもしれません。

     

     完全にカチっと焼きしめるわけではなく、柔らかな質感を残すことで生まれる表情。手に持った時のなんとも言えない馴染む感じ。

     

     それは良いこととしてとらえてもらいやすいけれど、焼いて出てくる、そして使っていくとさらにそれが育っていく貫入(変わっていく表面の釉薬のひび割れ)だったり、あるいはぷつぷつと出る粒感や色が変わっていくところだったりは、人によっては良しと思わない方もいるのかもしれない。

     

     でも、ヒビガラスの美しさしかり、使うごとに変化をしていく貫入や色合いの美しさは、焼き物としては長い日本の歴史の中でも欠かせないし、萩の土だけでなく釉薬の持つ独特な味わいは、他の地域のそれとはまたどこか違うニュアンスがあって。

     

     まず一度、見るだけでなくさらには触れてみていただきたいなと思う焼き物のひとつ、だと思います。

     

     

     今回お邪魔をさせていただいた窯元さんは、萩の中でもちょっと手前といいますか、端のほうでやっていらして。

     

     まぁ周りは素朴な風景が広がる感じでした。

     

     萩には萩焼を学べる民芸館みたいなところや、もちろん萩焼を販売しているお店もちょこちょこあって、販売しているものは程度によるけれども中には「おぉぅ……!!」と感嘆の声が出る価格のものから、日常で使いやすいものまで、様々を見ながら手に入れられます。

     

     そしていわゆる萩焼体験みたいなこともやっているところは数カ所あって、それぞれで手びねりをやることもあれば、轆轤を回したりするところもある。

     

     

     今回の窯元さんはなんというか、轆轤を回して作る体験をさせてもらったのだけれど、全てが丁寧で細かく話をしてくれた。

     

     もちろん、事前にそういった感じの空気のあるところを選んだのだけれど、とても嬉しいことでした。

     

     どんなものを作っていきたいかというところも非常に細やかだったし、「萩焼ならここはこうする」とか「同じ釉薬でも仕上げの仕方で表情がかなり変わる」とか、実物を交えながら作るまでにいろいろな話をしてくれた。

     

     窯元さんによっては、結構事務的にドドドと進んでいって、先生がいわばほとんどをやってくれちゃって、結果としては「なんか萩焼体験したっぽいね」という感覚で終わってしまうこともある。それはもう、選んだ運もあるかもしれない。

     そんなこんなを踏まえながらも、ぜひ山口に足を運ぶ際には、萩ガラス工房も含め、萩焼の体験もぜひ行ってほしいなと思っています。

     

     やっぱり、自分でその土地の焼き物に触れて、本格的かどうかはともかくとして作ることも感じられるのは良いものです。これからの萩焼に対する見方が、また変わる。

     

     それは他の地域にいっても同じだと思うからこそ、それぞれでの違いを肌で感じたいので、これからもいける時には日本を回りながらいろいろとやりたいと思っている。

     (つい最近も打ち合わせで岐阜にいったわけだけれど、それについてはまた来月にはなんとか書きたいと思いますが)

     

     

     で、急にもう作っている時に移るというアレな。

     

     えー、作ったり触れたりが楽しいもんで、窯の中をいろいろ撮るのを完全に失念しました!!

     

     でも作っているところは窯元さんが撮ってくださったのでこうして。

     

     しっかり細かくやり方を説明された後に、ゆっくり土に触っていきましょう、なんて。

     

     前に別のところで轆轤を触った時とは、やはり土の感じが違う。そもそもの土自体が違うから当たり前と言えばそうなのだけれど、改めて触れるとその違いは面白い。

     

     今回の萩焼の土というか粘土はなめらかだけれど、肌理そのものは粗めな感じがありました。

     

     

     店主は元来非常に不器用な人間なので、作るのは四苦八苦です。

     

     商売で焼き物を作ってくれる作り手さんたちは、これをものすごいスピードで作っていくわけだから、改めてすごいと思う。

     

     手の早い人だと、数十秒で小さいものは作ったり、ほんと数分もあれば結構なサイズのものを作りますものね。

     

     早ければいいわけではないけれど、そのあとの乾燥や釉薬かけや焼きなどにも時間がかかるので、しっかり食べていくには相応に早くないと、というのはある。

     

     

     ここのね、厚みをね、ともうちょい押しながらね、と。

     

     

     全然変わってないじゃないか!と思われるかもですが、形変わっていくとこういうのは一瞬だったりするので。

     

     

     しっかり深さを出したりして、そのあとにぐぐっと口も広げていって。

     

     

     で、気がつけばなんかそれっぽい形になっていく。

     

     萩焼と言えば当然、「茶碗を作らないとね!!」ということで、本来は轆轤で作らないだろって形を目指したので、かなり時間をかけて先生はやってくれた。

     

     

     焼き上がりのあとは縮むからと思いつつも、思ったより大きくできなかった。

     

     でもこれだけしっかり形になったのは窯元さんがもちろん手を加えてくれてます。

     

     これはもう、糸で切って外していく段階。

     

     

     で、乾燥させるための棚にコツンと。

     

     焼き物って、轆轤を回している間は本当に目の前に集中するから、「趣味で焼き物を」とおっしゃる方の気持ちが非常にわかる。

     

     

     で、こんな状態になりました。ここから乾燥をある程度させて、釉薬をかけて、そのあとにまた乾かして焼成と。

     

     萩焼は焼き締まりが少ないので、その分質感は柔らかくなる。そして吸水性も高い。

     

     時に「萩焼は水が漏れる」なんて言われるけれど、まぁ実際に貫入の兼ね合いとか土の兼ね合いによっては、リアルに滲み出て漏れてくることはある。もちろん、使っていくとそこは変わっていくし、使う前に工夫すればそういうものでも漏れなく出来るわけですが。

     

     日本人の性なのでしょうか、萩焼はある意味では手がかかる。さらには、時とともに使用とともに変化していく。それを育てていく感覚を愉しむ器。そういうのが昔から好まれたのが、すごいと思う。

     

     

     まぁでも体験で出来るこの感じは、そこまでこう漏れる云々をきにするレベルでもない。

     

     

     釉薬は粒が入ったりしやすい白の釉薬でお願いをしました。

     

     こうして焼きあがって届くと、なんともまぁすごく良く出来ているとは言わぬまでも、自分自身にとってはやはり愛着は沸くわけで。

     

     

     もっと表情ががっつり出てくれても良かったけれど、そこはもう体験ですしね。

     

     

     それでも萩らしい空気は少しは感じられるし、

     

     

     特に底の部分なんかは、しっかりぷつぷつと釉薬の粒の隙間が出てくれて良かった。

     

     

     裏面もそう、土の色も良いものだけれど、釉薬の縁の部分のぷつぷつがやっぱり好きで。

     

     

     人によっては、嫌かもしれないけれど。

     

     

     こんな具合で萩焼の体験は気軽にできます。

     

     もし山口・萩で旅行などで訪れる際に窯元さんで迷ったら、どうぞお声がけくださいね。

     

     

     で、こっちがその窯元さんが自分で焼いている作品としての、茶碗。

     

     まぁそりゃねぇ、そりゃ違いますよ(笑)。

     

     

     土の締まる具合も違うから、土の配合も違っているはず。

     

     釉薬に関しても複雑なグラデーションが生まれるようにかかっていて、その風景が綺麗だ。

     

     

     内側は非常にシンプルだけれど、青白い色の中からうっすらと土の濃い目のいろが透けているのが面白く。

     

     

     写真だと見えにくいかもしれないけれど、結構貫入も入ってる。

     

     これはもっと育っていけば嬉しいかな、と思う。もうわびさび感じるくらいにピキピキきてもいい。

     

     

     萩焼はやはり面白い焼き物だと思う。窯によって当然味わいは違うけれど、無骨なのに優しいというのが、共通している気がしている。

     

     

     そして高台をこうして切ったり割ったりしているのも、特徴的なところで。

     

     もちろん全てがそうというではないけれど、今焼かれている萩焼ではクラシックな感じのものでは多い。

     

     その由来はさまざま言われているからどれが正しいかは知る術もないけれど、特徴として今は愉しめばそれでいいのかなと思っている。

     

     

     土を見せるために釉薬を高台にかけきらないのも、特徴なのかと。

     

     こっちの土はかなり黒いなぁ、いいなぁ、これで体験したかったなぁなんて感じて、結局は窯元さんのをひとつ買わせてもらった。

     

     まぁしっかりした茶碗なので、それなりですが、こういうのを集めていろいろやりたいなと思ってもいるので。

     

     萩焼、いつかCIRCLEでも何か関われれば面白いんだけどな、と感じているので、この窯元さんのひとつのことにはとても期待しているのです。

     

     日本酒の東洋美人を醸す酒蔵さんと仲が良いらしく(東洋美人はそれはもう、美味しいです、本当に)、日本酒を飲むものとしてのちょっと変わった試みをしている。話はしっかり伺ってきて、手元にまたちょっと違い小さい器がいて、もろもろ試してまた話をしたいなと感じています。

     

     あ、ちなみに今回の萩焼は、店主が作ったのはあんまりアレですが、窯元さんのは萩焼感をしっかり感じていただけるので、しばらく店頭で展示しておきます。

     

     萩ガラスのヒビガラスと合わせて、見て触ってご覧いただけたら幸いです。

     

     

     と、萩ガラスや萩焼をいろいろと一日中見て回って、帰る前には少しだけ山口市内を見ることもできました。

     

     せめてこれくらいはと五重塔を。

     

     がっつり旅行であれば、鍾乳洞を見に行ったり、錦帯橋を見に行ったり、それこそ下関に出て港で美味しい魚介類にまみれる、なんてしてみたいものですが。

     それはまた、再度山口を訪れることが出来た時のために。

     

     でもこの、五重塔のアングルすごく良いと自分で思っている。る○ぶさん的な感じのアングル。

     

     

     歴史的建造物を見るのが好きです。昔の建物は構造や組み合わせ方が面白くて、現代のバランス感とまるで違う。

     

     そういうものを多く見ることで、今のものづくりに活かせることは多いと個人的に思っている。

     

     少なくとも、CIRCLEの内装で作っているものに組子柄が多かったり、別注でお願いするものなどのバランスを考える時には、その影響が強くあるわけで。

     

     

     無論、日本だけでなく海外のエッセンスを感じることで得るものもある。

     

     大聖堂(これはかなりモダンな作り方だと思うが)も一緒に見て回れた。本当はここは中の方が綺麗だったけれど、撮影禁止だからダメでした。

     

     日本って建物内部もそうだし、美術館や博物館もそうだけれど、あまりにも写真がNGすぎる。オーケーにすると日本人はものすごい確率で写真を取りたがるから仕方ないとも言えるけども、ヨーロッパとかアジアで「フラッシュさえたかなければ、いくらでも撮ってオーケーだぜ」というノリの方が嬉しい。

     

     基本は記憶に残すタイプの人間なので、さほど自分の中では資料として写真は重視しないけれど、時に「ここの、こういう感じの形なんですよ」とか「アレの、混ざってるあの部分の色の感じが」とか言っても伝わらない時にやはり写真は便利で。

     

     もう少し寛容になってくれたいいな、と願っている。

     

     

     一番山口っぽさを感じたのは空港でのこのフグだったな、となぜか数ヶ月たった今感じている。

     

     ふぐは美味しいけれど、そうそう食べられない。贅沢は出来ません。なんせ現代のありがたい手頃な交通手段と、弾丸で最低限で回るからこそ出来ている巡りなので。

     

     今年は出来れば、打ち合わせ以外に(名古屋・岐阜・京都は打ち合わせですでに、あとは神戸も打ち合わせで一度は行くわけなので)、文化と伝統と巡る意味合いで、気合で弾丸で行きたい気持ちはある。

     遠いところに2日の定休で様々な見学や勉強をしに行こうとすると、慌ただしく落ち着く暇がまるでないけれど、それでもね。

     

     見て触らないとわからないことがある。その土地の空気に触れて、吸って、土に足を下ろしてみないとわからないことがある。

     

     向こう何年もかけて、日本中の出身の皆様とそれぞれの話が出来たら嬉しい、なんてのも感じている。

     

     いつも変なことやってんな、と暖かく見守っていただけたら嬉しいものです。

     

     

     

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