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2014.05.02 Friday

コットン(綿)素材について その2(ブロードクロス)

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     ブロード、という布は綿素材においても、最も基本的で定番的な織りの代表格であろう、と思います。

     前回はCircus of Happinessの白シャツに使われているタイプライタークロスについてご案内致しましたが、今日は青シャツに用いられているブロードクロスについて。

     さらりと涼やかで、凛とした空気の漂うブロード。そのきめ細やかさと光沢は、やはり他には代えられません。
     

     大元の綿についてやコットンの番手(太さ)や長さ云々などは、タイプライタークロスの際に少しご案内させて頂いておりました。

     ですので、まずはブロードクロスそのもののざっくりとしたことを。



     ブロードはもともと、羊毛で出来た目の詰まった織物の総称であり、ものすごく厳密に「ブロード」という言葉を使おうとすると、今でも毛100%のものに限られます。

     しかしながら、そこから植物性の天然繊維を用いた織物にも派生し、今では緻密に折られた綿平織物をさすようにもなりました。

     たて糸(経糸)とよこ糸(緯糸)で同じ太さの糸を使用し、たて糸をよこ糸の倍ほどの密度で平織りにします。タイプライタークロスと同様に、番手が高くなるほど(数字が大きくなるほど)、えてして光沢が増し、滑らかな質感になりやすい特徴があります。



     ごくごく一般的に、日本で「シャツ」と呼ばれるワイシャツを初めとしたコットンシャツなどの多くは、ブロードクロス。最も定番的な生地、と言っても過言ではありません。

     けれど、ブロードクロスとひとくくりにしても、番手や仕上げ、色合いなどにより風合いは本当に様々で、良いブロードクロスというのはなかなか多くはありません。

     ちなみに、英国では「ポプリン」という呼ばれ方もします。かつてはポプリンは少し横糸が太かったり、ブロードの方が糸そのものが細いものを使う傾向などがありましたが、今となってはブロードとポプリンは名前が違う程度。強いていうなれば、ポプリンの方がやや畝感が強いかな、という感じはあります。

     それほど大差がないのですけれど、ただどうしてかイギリスのブロードを見るとやはり「ポプリン」と呼びたくなるのは、不思議なところです。



     一般的には40番や50番の単糸などが用いられ、より光沢やしなやかさを求めていくと70番単糸なども、もちろんあります。

     ですが、やはり番手が高くなればなるほど(糸が細くなればなるほど)、もちろんコシが失われ耐久性が弱くなります。

     そこで、細い糸を2本撚り合わせ、光沢感のがありながら強い糸を双糸として作り、60番双糸・80番双糸というようにして、薄くしなやかでありながら、強いブロードに織ることも。

     

     ちなみに、Circus of Happinessの青シャツに用いているブロードは、100番双糸で光沢感の強いものを使用しており、その生地のきらめきはやはり独特。そして強さもしっかりと兼ね備えるのが、素晴らしいのです。吸水性なども高く、非常に扱いやすい生地。

     こうしてアップで生地を見てみると、その目の細かさと滑らかさが分かりやすいところです。



     このようなツルリとした光沢感と、コットンでありながらシルクのような風合いに近くなることは、高番手のブロードクロスの素晴らしいところです。

     他の生地に比べてもとりわけ上品で、凛とした雰囲気をまとうようになります。



     そしてまた、ブロードクロスはしっかりとプレスすることで、パリっと爽やかな印象に仕上げることも出来ます。

     ドレス・ビジネス用のシャツにも用いることが出来る訳なので、当然といえば当然ではあるのですが……。



     ブロードクロスは、季節を選ばずに活躍する生地の一つ。

     春夏はさらりと羽織ることが出来、秋冬はこの上にニットやカーディガンを合わせても心地よい。

     コットン生地の中でも、筆頭の万能選手という具合。



     こんな風にパリッとしたのもブロードクロスの魅力ではもちろんあるのですが、CIRCLEとしては……



     洗いざらしにした際に高番手のブロードクロスだからこそ生まれる、しなやかな皺感やドレープ、縫製部分に対する生地の縮みや歪みなどが、むしろもっと魅力的だと思っています。

     プレスなどもせず、洗って綺麗に干して、そのまますぐに羽織るような。

     ドレスシャツのように高番手のブロードでも、細かく針を入れしっかりと縫製をすることで、優雅な光沢のあるカジュアルシャツとして。
     そんな風に着てもいいじゃないか、という。

     贅沢な話、ではありますけれども。



     ハリがありつつも、柔らかくしなやかなブロードだからこそ生まれる、ゆるさ。

     しっかりと目を詰めて織り上げられたものだからこそ、成り立つこと。

     やはり、ブロードクロスはシャツの最たる定番、というのを感じます。これからの暖かい季節には、とても肌馴染みのよい生地になろうかと思います。

     是非、おためし下さいませ。



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