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2014.04.18 Friday

コットン(綿)素材について その1(タイプライタークロス)

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     革・金属と素材に対して細かくご案内しようと思っているCIRCLEのブログ。定期的に様々な素材を掘り下げていきます。

     今日は、コットンについて。アパレルにおいてコットン・綿は最も定番で愛され、けれどすごく様々な種類や織りがあり、奥の深い素材です。

     こういうものも、一つずつ少しずつ、見ていきたいと思います。

     コットン・綿は一般的には、いわゆるワタの植物の綿花から取れる天然繊維を指し、木綿(きわた・もめん)として長きに渡り、様々な製品に姿を変えて日常に溶け込んできました。

     天然繊維としては伸びにくく丈夫であり、吸湿性もあり肌触りが良い、というのが特徴的。

     中でも、エジプトに代表されるピマ綿やアメリカコットン、海島綿などなどその品種によりまた繊維の長さや質は微妙に異なり、コットン・綿といっても本当に数多く種類が存在します。

     そしてまた、綿は多くの形式で織って生地にすることが可能なため、織りによってもまた特性がグンと変わる素材です。



     それゆえ、Circus of Happinessのシャツでは色や柄により、特性の異なるコットンを用いることで、それぞれの表情や肌触りなどを愉しんで頂けるようになっています。

     今日は、そんな白シャツに使われている、「タイプライタークロス」について。

     タイプライタークロスをざっくりと言えば、「繊維が長く細い高級な綿糸を用いて、密度を高めて織った平織りもの」です。そして、今は使われませんがかつての印字機械である「タイプライター」で文字が打てるほどにぎゅっとした織物であることから、そのまま「タイプライタークロス」と呼ばれるようになりました。

     分かるような、分からないような。



     綿の糸には、太さが様々ございます。それに番号をつけて10番・16番・20番……と呼んでいます。数が大きくなればなるほど、糸は細くなり、繊細なものになっていきます。

     細ければ良い、太ければ良い、というのは一概には言えませんが、細くしようとすればするほど、その細さを生み出せる長さの繊維である綿は限られ、より高級なものとなっていく傾向があります。
     ですが、その辺りもそもそもの綿の品質によっても異なりますし、糸が太くても素晴らしいものはもちろんたくさんあります。

     一般的にある織物では20番や40番というのが主流で、ビジネス向きの綺麗なものになると60番や80番、さらに上にいくと100番や120番、もうどこまでいくのかという180番や240番、300番なんていうのも存在します。(60番以降はドレスよりのものとなり、現実的に140を超えてくるとスラリとした優雅なお仕事やパーティー用のような具合でしょうか。ほぼ日常着ではありません)

     そして、細い糸で生地を作ろうとするとやはり生地が薄く弱くなってしまうことから、細い番手の糸を用いて織物に仕立てる時には、糸を双糸といって2本を1本にして織ったり、あるいは3本を1本にしたりもします。そうすることで細い糸でも生地を強くし(もちろんそれでも限界はあり、太いものと比べると弱くはなってしまいますが)、洋服を始めとした製品に仕立てていけるようになります。

     では細いとやわで良くないのか、とそういうことだけでもなく。細く長い綿の繊維は、織り上げるととても綺麗な光沢感を持つようになります。ですので、細くなればなるほど、まるでシルクのようなぬめっとした光沢が生まれます。
     ですので、やたら豪華なパーティーのような場所で着る際に、ものすごく高番手のものを着るのもよく分かります。家庭ではとうてい洗濯できませんが。
     CIRCLEとしては、大切なのはそのバランス、と思っています。

     タイプライタークロスはそのような基準では、一般的に60番以降くらいの細い綿糸で、ギュギュっと目を詰めて力強く平になるように織り、独特な密度とハリ感を出した生地です。

      ……と余計な細かい話になりましたが、これ以上は店頭でご興味があればというところでしょうか。

     ともあれ、タイプライタークロスの面白いところは、薄くともぎっちり詰まった生地感。まるで和紙のような独特な皺感。そして手軽さと丈夫さ、というところ。



     よくアパレルとして用いられるタイプライタークロスは60番双糸というものや、80番単糸などが用いられ、とても綺麗にしっかりと作りたいという場合でも80番双糸ほどです。

     Circus of Happinessのタイプライタークロスはそんな中で、100番双糸というさらに光沢や皺感が細かく綺麗に出るものを用いています。普通ではなかなか使われない珍しい類いです。

     少しアップで撮っていますが伝わりづらいかもしれません……、繊維の細かさが表情を豊かに作り上げます。それでいて丈夫さもしっかりとキープしているので、日常着としてガンガン洗って着倒せる、という生地。洗濯を細かく気にする必要はありません、洗濯機に放り込んで洗ってください。

     ちなみに、洗濯をして乾かす際にその生地の強さと便利さが垣間見えます。
     水を通すとタイプライタークロスはものすごくバリっと、一度硬くなります。細かな目の詰まったところに、水が触れてより目が詰まるからです。分厚い和紙のようにバリバリ。
     その時の生地に触れると、通常の織りの生地よりも強いことを感じやすいはず。

     そして、乾きが早いのも特徴的。気がつけば乾き、細かな皺感が心地よくつきます。勿論、アイロンでプレスなどをすればその皺も取れますが、皺を残したままサッと羽織っていけるのが、タイプライタークロスの魅力。
     他のコットン生地とはまるで異なる表情。

     もっと細かい目にした120番というのもタイプライタークロスでは存在しますが、そこまでいくといかにタイプライターとして目を詰めて織っていても生地がやわになっていきます。ですので、日常着としてどんどん洗って味を出しつつ、上品な表情を出せるギリギリのラインが100番でした。



     ちなみに、ぱりっとプレスを利かせると100番双糸のタイプライタークロスは、十分にドレスシャツの様相となります。ですので、ちょっとカッチリとしたシーンでも勿論対応が出来ます。

     画像は新品の状態ですが、この時のキリっとしてすべっと綺麗な状態も確かに良いのです。



     それが水を通すと、ややクタリ感が生まれ皺が出てきます。この皺の細かさや綺麗さは、やはり番手に大きく左右されます。

     太い糸になればなるほどガッシリとカジュアルな皺感に。細くなればその分しっりと上品な皺感に。

     そういう意味では、「タイプライタークロス」と一言でくくっても様々です。



     また、タイプライタークロスは得てして「着心地もバリバリと少し硬い」というのが傾向にあります。特に糸が太いものになると、動くたびにゴワゴワと音がするほど硬いものも。

     勿論、そういった風合いが似合うものも多くありますし、その硬さも愉しい。

     Circus of Happinessのシャツで用いられているタイプライターはそこまで硬くはありませんが、同じ番手の他のコットン(ブロードなど)と比べるとやはり硬めです。



     白シャツは、シャツの中でも最も定番的で、毎日のシャツ。

     そういう意味で綺麗さとタフさをバランスよく併せ持った、高番手のタイプライタークロスというのは、とても理にかなった生地です。

     白黒にすると洗濯前と洗濯後の生地風合いの違いが分かりやすいか…………と思いましたが、やっぱりなかなか難しいですね。

     タイプライタークロスは、薄くともタフであることを求められて出来た生地です。もちろん粗雑に扱うのはおすすめしておりませんが、ラフにシンプルに扱える生地。

     是非、その質感をお愉しみ下さいませ。
     
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