<< バルブ型スタンドペンの再入荷と、春ものの在庫状況について。 | main | ホームページのリニューアルに向けて、地道な作業中です。 >>
2016.04.18 Monday

KASE(小島屋)の藍ストライプ・クレリックシャツについて。

0


     偶然が偶然をよんで、今日はまたお客様と驚くこともあったりしました。世間は広いようでやっぱり狭い部分もあって、知らぬところでつながって、また知らぬところにつながりがあって、全く異なる角度からいろいろがつながっていく。

     面白いものです。

     今日はお昼頃にお店をオープンできず、申し訳ありませんでした。ちょっとトラブルが幾つか重なって、どうにもこうにもという。

     一人だとこういうときに困るな、と痛感しています。そろそろCIRCLEもいろいろと考えなければいけないのかもしれません。


     さて本日は、ちょっとトライアル的にCIRCLEの店頭に並ぶことになった、また異なる藍の世界。
     

     CIRCLEではCIRCLEベア、として武州生藍染めの刺し子や藍染め生地を用いてベアを小島屋さんとコラボして制作しています。

     小島屋さんは基本的には自分たちの工場にて、糸から一本一本を藍で染め上げ、生地を生み出している生地会社さん。

     そんな小島屋さんがまた別の「KASE」(カセ)というブランドにて、洋服を少しずつ作り出しているということ。

     まだまだ型も多くはありませんし、これからいろいろと増やしていこうという具合なのだと思いますが、生地をもろもろとお願いしている縁あって、CIRCLEでもトライアルとして少しだけですが展開をすることになりました。



     ブランド名であるKASE(カセと読みます)は、武州生藍染めにおいて藍染めをしていくときに糸をカセ(束状)にして染め上げていくカセ染めの「カセ」から取られている。

     武州生藍染めならではのネーミングですね。

     CIRCLEではまず、クレリックシャツを並べることになりました。これまでにもCIRCLEでは無かった顔つきだったこともあって。

     かなり複雑な染め織りの生地で、しっかり作られています。

     シャツ生地の縦糸には反応染め(化学染料での染め)の糸を用い、横糸に生糸と正藍染めの糸を用いることで、独特なグラデーションを生み出し、ストライプ模様にしたてています。



     とってもシンプルなシャツです。

     デザイン的にものすごく捻るとか、モードファッションに、とかそういうことではなくて。

     あくまでもシンプルなシャツの中で武州生藍染めを愉しんでもらう、というスタンスで作られている。



     店主個人としては、この複雑で凝った織りの生地を使ってシャツを仕立てたときの、コストパフォーマンスに異常に驚きました。

     正直生地の状態でのメーター価格ももちろん知っているので、そこから計算していくとどう考えても価格がすごい。

     やはりその辺りは生地屋さんならではの力だな、と感じます。その辺りのコストを最小限の計算にして制作が出来るわけなので。

     それはとてもうらやましいことだ、と強く感じるほど。



     あまりCIRCLEにはこれまで無かったデザインです。

     せっかく展開をするのであれば、そういう他と異なるものが良かった。



     クレリックシャツはシャツとしてはとても使いやすく、ファッショナブルに見せやすいアイテムと思っています。

     特に藍染めボディとなると、襟や袖との対比がわかりやすく、楽しみやすい。



     KASEさんのブランドロゴも糸をカセ繰り機のモチーフを模様にしている。

     この辺の幾何学的なニュアンスはKUONさんと近い印象もありますが、KUONさんとは全く別の展開です、もちろん。



     ちなみにシャツたちは、サイズ1〜3というふうに表記されますが、それぞれMサイズ、Lサイズ、XLサイズの展開。

     CIRCLEとしてh「なんでSがないんだろう」というのはどうにも不思議な部分はありますけれど、そこはまぁブランドさんの考え方のいろいろなのかもしれない。

     しっかりMはMサイズなので、普段Sサイズの細身の方や肉付きが薄い方はすみません、どのサイズでもちょっと大きく感じると思います。



     生地は遠目で見ても綺麗なのですけれど、近くで見るとなおすごい。



     展示会でこの生地をまだ生地だけの状態で見ましたけれど、ものすごくこだわって織られている。

     細かなピッチで糸を切り替えて、しかも広く広げた時に左右対称になるように柄を作っていて。

     ある意味では非常に取り効率の悪い柄生地にはなるので、うわぁと驚いたのを覚えています。



     色は2パターンあり、グレー・淡いブルー・藍色のグラデーションになるブルーと、グレー・濃い藍色・ブラックのグラデーションになるブラックブルー。

     どちらも和のニュアンスはありつつも、西洋の生地を感じさせる織り柄に仕立てられています。



     それぞれのカラーを見ていただきますけれども、このシャツは正直贅沢だな、と感じます。

     大手ブランドで作ろうとしたら、いくらになるんだろうとちょっと考えたくないくらい。



     KASE 藍ストライプ クレリックシャツ ブルー ¥22,000+税

     まずは淡い色が含まったブルーバージョン。

     ボディ脇の方はグレーのイメージですが徐々に青が強くなり、真ん中に近くなればなるほど濃い藍色に。

     細やかなグラデーションです。



     全体のフォルムはとってもスタンダード。

     極端に細い具合でもなく、かといってドンと太いシルエットでもありません。

     定番的な合わせやすいシャツ型かな、と思います。



     クレリックシャツでボタンダウン。

     CIRCLEではクレリックはほとんど展開してこなかったけれど、なんだか今見るとちょっと新鮮な気もする。



     襟と袖、剣ボロの部分が白生地で切り替えられます。



     襟周りはCircus of Happinessや1sinなどのシャツと比べると、クラシックでレギュラーサイズのタイプ。



     生地感はしっかりと肉厚さもありつつ、しなやかで柔らかい。

     洗いこんでいくとなおこれが馴染んで、クタクタになると風合いが良さそうなコットン。



     横糸が藍染めなので、もちろん選択時には少し色が落ちます。他の洋服とは分けて洗っていただいた方が良いです。

     また、藍染めは日光に当たっていくことで少しずつ色の変化が出てきます。

     それも経年変化として愉しんでいただければ、と。



     この細かなグラデーション。

     濃い色の部分もずっと同じではなくて、細かなピッチ調整がされて出来ている。



     糸のセッティング、大変だろうなぁ……としみじみ思う。



     生地屋さんが「自分のところで使う生地を!」と気合いを入れて作るから、ここまで細かいこともやる。

     そうそうこういう生地は普通には出回らない。

     この生地使いたいな、と生地の展示会では話をしてみたけれど、生地単価の目安とを聞いてとり効率を考えて「おぅ……」と一瞬尻込みする。でも、その生地を作っているところがシャツを作るわけだから、関係ないですものね。



     襟は個人的にはもう少し小さい方が好きだけれど、クラシックなイメージを出すにはむしろ程よい。



     白生地もしっかり肉厚感はあって、ヤワではないので長く洗っては着られる。



     ボタンはグレーっぽく光る貝ボタン。

     黒蝶貝かなとも思ったのだけれど、色の光方と少し裏面の感じが違うようにも思うので、他の貝ボタンのはず。

     質感はしっかりひんやりとして良いです。



     台襟部分には二つボタンが付きます。

     台の高さも幾分高めにくっきりと。



     ボディを正面から。グラデーションの微妙な細かさが伝われば良いのですけれど。



     ポケットは小さめにホームベース型。

     柄はできる限りあわせてくれてます。この柄合わせるのはかなりキツイと思うのですけれども。



     ボディボタンも襟元と同じ素材で大きさ違い。



     また、前の部分の首下4つまでは外に見えるように止まっていて、そこから下のボタンは隠れるようになっています。

     なので一瞬プルオーバーっぽくも見えるのですが、しっかりフルオープンのシャツ。



     なので下部分は結構すっきりです。

     裾ラウンド具合は浅めでやんわりと。



     こういう具合ですね。

     一番下のは予備ボタン。



     縫製などはカジュアルシャツとしてはしっかりと丁寧に縫ってくれています。

     糸色も気をつかって、ボディに目立ちすぎない色に合わせながら。



     そして袖部分。ここがまたすごいところではあるのですけれども。

     袖の太さなどはベーシックです。着やすく動きやすい。



     すーっと柄が続き…



     袖先カフへ。

     カフ部分にはボタンは2つ。剣ボロの途中にも一つ。



     袖のカットは一般的なラウンドではなく、台形カットの形。

     オーダーシャツなども場合はこのカットにすることも多いですよね。



     袖裏部分までもちろん全てこの正藍染め。



     ここがね、すごい部分なのですよ。

     袖まで両方の袖で柄がぴっしり合うように生地を裁断して作っている。

     これ、口で言うのは簡単なのですけれども、こういうちょっと不規則な柄の場合には、非常に面倒なのです。

     手もかかるし、何より生地を決まった位置で取らないといけないので、ことさら効率が悪い。

     一着分の生地の用尺が多くなってしまう。でも、こうしてくれた方が断然もちろん気持ちいい。



     そういった取り方の贅沢さは背面にも感じます。

     ど真ん中に濃い部分が来て、両端に薄いぶぶんが来ている。

     その感じも概ね左右で均等になっていくようにとっている。



     もちろんその方が綺麗なわけだけれど、そういう取り方をしていくとどうしても価格が上がってしまうから、なかなかできないこともある。

     それを存分にやってくれてます。



     肩周りは幾分広めです、ゆとりある作りなのでラクに着られるはず。



     裾も少し長めなので、合わせ方によってはタックインして着てもらっても良いと思います。



     背中部分はサイドタック。



     つまんだ感じの部分まで結構揃ってるので、頑張ってるなと素直に感じる。



     ここまで作っていって、生地代と工賃と利益と……と思うと、これは卸売して利益を出せる価格なのかと疑問に思ったりもする。

     でも生地屋さんが自分とこのオリジナル生地を使っているわけだから、生地価格が一般ブランドとは計算が異なる。

     それゆえこの価格で作れるのだろうなぁ、と。



     KASE 藍ストライプ クレリックシャツ ブラックブルー ¥22,000+税

     そしてもう一色のブラックブルー。

     基本的なつくりはブルーと同様で生地違いです。

     グレーから始まり、より濃い藍色に進み、最終的にブラックへ。

     ちょっと大人なグラデーション。



     ストライプの風合いや感じは同じです。



     ダークトーンになることでちょっと引き締まった印象にも。



     この色の具合はそれぞれで好みは分かれるかもしれませんね。



     襟の具合も同じくレギュラーサイズ。



     このシャツはなるべく着ては洗ってを繰り返して、コットンをグタグタにするくらいが良いと思っています。

     KASEさんとしては綺麗に着るイメージかもしれないのですけれども、なるべくクッタリしていった後の方が、藍の風合いがよく出てきそうで。



     ブラック、といってもほんのわずかに藍が入ってくるこの感じ。



     色の組み合わせ具合がまた面白いと思います。



     洗った後はあらいざらしで、シワすらも愉しむのがなお良いかな、と。



     場合によってはタイを締めても良いかもしれない。



     余裕はあるのでいろんなタイプのタイが合わせられます。



     ボタンダウンはこうしてつけていても良いですし、わざと外して着るのもアリです。

     店主個人は結構ボタンダウンのボタンは外して着ることが多い。なんかね、雰囲気良いのですよ。



     ボタンなどのパーツも基本ブルーと同じです。



     ブルーよりも明らかに濃いイメージになります。



     全体的に渋さが増すといいますか。



     黒と藍というのは合うのだよ、と教えてくれるような生地。

     よく一時期ファッション業界でも「黒にネイビー合わせるなんて、そんなの!」みたいなことを言われたこともありますが、普通に黒とネイビーは合います。

     その絶妙な暗さの違い、トーンの違い、わずかな色合いの違いも愉しいわけであって。和服でも昔からあったものです。

     なのでこの深めの藍とブラックの合わせは個人的に好きです。



     袖部分はもちろん柄をしっかり愉しめるように。



     両方合わせていますし、色のしっかりある部分を前にもってきている。



     この辺はブルーと同じ。



     袖を一つまくって着るのも良いですね。



     袖裏部分のグラデーションも綺麗です。



     後ろ姿もぐぐっと渋くなる。



     黒のコットンパンツや、濃いめのブラウンのチノやコーデュロイに合わせるとすごく良さそう。



     洗うときは若干気を使いますが、着ていて色が落ちるほどではないので、着るときはどうぞ気軽に。



     着る人それぞれの風合いに変わっていくシャツです。



     この生地やシャツを見ていると、いろいろと考える。

     アレですよね、小島屋さんの生地使ってやっぱりCircus of Happinessでもシャツ作りたいよね、とか。

     価格面が非常にネックになってくるわけですが、どうにかならないものか、と。



     正藍染めの生地は贅たくなので、まずはコストーパフォーマンス的にはこちらで愉しんでいただくのが良いかもしれない、とも。



     無地やフツーにストライプならともかく、複雑な柄物となるとなかなか大変だな、と改めて感じてしまうのです、はい。



     と、いうことでCIRCLEでもちょっとまたこれまでとは違う感覚のシャツです。

     でも、「着込んで着込んで、そうすることで良くなる」というのはCIRCLEで扱う他の衣類とも同じところか。

     そんな風に愉しんでいただければと思います。



     CIRCLE

     
    コメント
    コメントする








     
    Calendar
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031   
    << October 2018 >>
    Selected Entries
    Categories
    Archives
    Recent Comment
    • ル・ボナーさんから久々登場の、天ファスナーブリーフについて。
      CIRCLE 青山 (05/07)
    • ル・ボナーさんから久々登場の、天ファスナーブリーフについて。
      SNK (05/06)
    • 寒くなってまいりました。冬支度はまだまだいろいろ愉しめます。
      CIRCLE 青山 (12/15)
    • 寒くなってまいりました。冬支度はまだまだいろいろ愉しめます。
      SO (12/15)
    • ル・ボナーさんのデブペンケース、久しぶりにどーんと勢揃いです!!
      CIRCLE 青山 (12/08)
    • ル・ボナーさんのデブペンケース、久しぶりにどーんと勢揃いです!!
      Kun16 (12/07)
    • Circus of Happinessのドラーロシリーズのエイジング定点観測 その4
      CIRCLE 青山 (11/24)
    • Circus of Happinessのドラーロシリーズのエイジング定点観測 その4
      ぎんなん (11/23)
    • ちょっとずつ、揃えられるものを揃えて、選んで楽しくなるように。
      CIRCLE 青山 (11/20)
    • ちょっとずつ、揃えられるものを揃えて、選んで楽しくなるように。
      ryo (11/20)
    Links
    Profile
    Search this site.
    Others
    Mobile
    qrcode
    Powered by
    30days Album
    無料ブログ作成サービス JUGEM