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2016.04.03 Sunday

手の平に、文学を。CIRCLEで文鳥文庫の取り扱いを始めました。

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     新しいことを考えていくたびに、それまでのことも考えます。

     新しい一歩を踏み出したい時には、いつも「それまでとの関係性」を大切にしたいと想いを馳せる。

     このところ色々な方面から「どうしてこういう製品群になるの?」と聞かれます。好き勝手揃えているように見えるかもしれないけれど、一応色々な想いがあって、好き嫌いで揃えているわけでもなければ、意味もなく選んでいるわけでもありません。

     かといって、ビジネス的に「売れればいい、儲かればいい」なんていう視点は以ての外で。CIRCLEはそういう意味ではすこし変なお店にやはり見えるのかもしれませんね。

     色々なことをしていきたいと思います。ぜひその中で、不思議な繋がりを感じてもらえたなら、それほど幸せなことはありません。


     さて、そんな中に。

     CIRCLEには新しい仲間が加わります。

     ずっとずっと踏み出したかったことの一つ。文学、それだけではない書籍という世界。

     文鳥文庫の取り扱いを始めました。手の平に、文学を。とても素敵な書籍です。
     

     店主は色々な仕事を経験していく前に、某大手書店でも働いていることがありました。だからというではありませんけれど、CIRCLEでも書籍を扱いたいと常日頃思っていて。

     でもなかなかしっかりとスタートを切れるタイミングや、あるいはその対象が難しいなと思っていました。

     ルボナーさんの繋がりで『鞄談義』を扱いはしましたが、あれは書籍としてというよりも、「ボナーさんの関わるいち製品として」という方がモノのポジションとしてはしっくりくる。

     そういうことではなく、純粋に書籍を扱っていきたいと思っていました。

     けれど書籍の業界というのは意外とアレで、小さく目当ての書籍だけを展開、なんていうことは難しかったりします。(その辺りは、色々な想いがありますが、ウェブでは割愛します)
     無論、直取引の出来る出版社さんはいくつもあるのですけれども、どこかスタートを踏み出す感じとは違う気がしていたのです。

     何かこう、CIRCLEとして色々な愉しみを広げられる書籍で、スタートをしていきたかった。

     そこで昨年出会ったのが、昨年デビューしたばかりの文鳥社の『文鳥文庫』でした。



     文鳥文庫との出会いは、店主個人で繋がりのある方のFacebookでした。現代的ですね。

     某大手広告代理店に勤めていた牧野氏が独立をして、デザイン会社を立ち上げました。名前がわかりやすくて、文鳥社。

     そこでまず生まれた製品が、この文鳥文庫でした。

     そのコンセプチュアルなあり方と、店主が自分で感じていたことがびっくりするように寄り添って、昨年からずっと「CIRCLEで書籍を置くスタートは文鳥文庫がぴったりだ」と思い、話を進めていました。

     とはいえども、なかなか店舗がかなり狭かった前の店舗では、スペース的にも書籍は厳しいなと時を見計らっていました。

     そして少しですが広くなった今、ちょうど素敵な時期だろう、と。



     文鳥文庫は、少し変わった書籍です。

     「手の平に、文学を。」

     文学、あるいは小説といった類をもっと気軽に、もっと身近に、そして楽しみやすいものに。

     まさにそういった空気を体現してくれた書籍。



     文鳥文庫は、一人の作家の本ではありません。

     ある作家のある作品、つまりは一つの短編を集めて構成されています。

     一つ一つの短編は長くても16ページ以内。

     1日で読める、いえもしかしたらお昼休みや夜の寝る前に少しでも読み終えられるものたち。

     そういった短編を8つずつまとめています。



     今の時点では、第一集と第二集が刊行されています。

     第一集のテーマは「日本文学8名作」として。



     第二集の方のテーマはもう少し思想的になり、「ふたり」というテーマで。

     それぞれに8種類の短編の薄い本が組み合わされて入ります。

     そのそれぞれを1冊ずつも販売できるようになっているのですけれど、ひとまずCIRCLEはセットを並べ始めました。



     この集め方、展開の仕方が非常に素敵だと思った。

     短編というのはなかなかその一つで読めることは少なくて、多くの場合は同作家のいろいろな短編を合わせて、結構な厚さにして書籍にします。

     そうなると「読んでみたいけれど、こんなに長いのかぁ」と勘違いされてしまうことも多い。

     実際、文鳥文庫に収録されているいわゆる名作の中でも、太宰治の『走れメロス』は16ページしかありません。

     梶井基次郎の『檸檬』なんて8ページです。

     でもなぜか長い小説だと思われていて、最後まで読まれていないことも多い。

     小学生のころ教科書で少し読んだけれど……ということも。

     でも、こんな風にいろいろな名作たちや、あるいはテイストの違う短編たちが揃ってくれると、そのそれぞれの短編へアクセスしやすい。
     非常にラフに、気軽に読み進められるように感じるはず。



     さらに言えば、「同じ作家の短編ばかり」ではなく、「異なる作家の、異なる短編」を揃えているので、簡単にいろいろな文学、文章への扉を開くことができる。

     例えば村上春樹は好きだけれど、太宰治は読んだこともないや、といういう方も。あるいは、川端康成はよく読むけれど、三島由紀夫はね、という方も。

     あまり頑なにならずに、深く悩む前に、接することができる。

     村上春樹が好きだからといって手にしてくれた方が、もしかしたら次の瞬間にはオー・ヘンリーを読んで感銘を受けるかもしれない。

     夏目漱石を読みたいなと手にしてくれた方が、次の日には芥川龍之介の巧さに目を奪われるかもしれない。

     そういう広がり方。これはCIRCLEが、もしくは店主が思っている広がり方に非常に近かったのです。

     「きっかけひとつ」だと常に思っています。

     何かのきっかけでその隣にある、あるいは対面にある物事に触れることがあったなら、世界が丸く広がるかもしれない。

     そういった繋がり方を、文鳥文庫も表現しているように感じています。



     と、店主の暑苦しい想いはさておき。

     文鳥文庫は今時点では二つですが、きっと今後も増えていくはず。

     左の白いのが第一集で、右の赤いのが第二集。

     いずれもサイズ感としては文庫本くらいと思っていただければ。



     デザイン会社さんなので、そもそも洒落た感じがあるのも良い。

     文鳥が可愛い。



     第二集は2なので文鳥二羽いますしね。



     外装はボール紙でできたケースなわけですが、最低限のデザインでスタイリッシュな雰囲気を出してくれている。



     このさりげないデザインそのものも、文鳥文庫の魅力だと思っています。

     どんなに魅力的に文学を集めても、平たく言ってしまえば「あんまりカッコよくないと気が進まない」わけです、正直。

     やっぱり、見栄えだとか雰囲気も大切で、その部分も含めて文学を愉しめればなお良いと個人的に思っている。



     第一集の収録作品はこの通り。

     『走れメロス』太宰治

     『注文の多い料理店』宮沢賢治

     『白』芥川龍之介

     『変な音』夏目漱石

     『堕落論』坂口安吾

     『檸檬」梶井基次郎

     『手袋を買いに」新美南吉

     『高瀬舟」森鴎外

     の8作品、うん、確かに名作だらけ。



     第二集の収録はこの通り。

     『刺青」谷崎潤一郎

     『雪もち」幸田文

     『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』村上春樹

     『雨の中の噴水』三島由紀夫

     『初恋』尾崎翠

     『メリイクリスマス』太宰治

     『賢者の贈り物』オー・ヘンリー(柴田元幸訳)

     『バッタと鈴虫』川端康成

     と、第一集とは異なり、ふたりのテーマでちょっとだけマニアックな作品も見られる。



     文鳥文庫 第一集 日本文学8名作 ¥1,200+税

     パッケージのボール紙の中には、それぞれの短編の袋が組み込まれます。

     このパッケージも可愛い感じ。



     そして、ひとつひとつの袋の中には短編の印刷された本が。

     この袋に入れておけば、バッグの中とかにもすっと仕込める。

     なんせ、それぞれは薄いですから。



     サイズは文庫サイズ。手の平にちょうどよく収まる。



     そして実はこんな風にバラバラっとジャバラ式になっています。

     なのでシンプルにメージをめくっていって、裏にいってまた進んでで最大16ページ。

     このデザイン性も面白いと思っています。気軽に、カジュアルに楽しみやすい。

     紙は書籍用紙と思いきや、クリーム色の一般的な上質紙。

     ジャバラにしたときの折れ具合と、薄さに対する質量やめくった時の感じを総合して決めたそうな。



     こんな風に、短編が手の平に。

     斬新な感覚だと思います。でも本当に気軽さがあって良いのです。

     さくっと読めます。出勤の電車の中でも、バスの中でも、あるいはランチタイムのついででも。



     きちんと、必要な最低限の情報は記していますが、基本はシンプルに、文章が主役。



     ジャバラで短編をまとめるというのは、なかなか驚きました。

     一冊一冊にもしっかりデザイン性をこめてくれている。



     そして入れている小さな袋には、タイトルたちと同じ色合いの文字で、裏面にひとつの文章が記される。

     これはそれぞれの短編の中の一部分。

     こういった感じは店主も好きです。あらすじではなくて、印象的な言葉でいい。

     その言葉から広がる世界があって、読むのが愉しみになる。



     そして作家の軽いプロフィールももちろんついてます。

     さらに言えば、一冊ずつにバーコードも価格もついています。

     というのもさらに気軽に文学に触れ合えるようにと、文鳥文庫は一冊単位でも¥150+税にて販売できるようになっているのです。

     CIRCLEでは思うところもあって基本はセットでのご案内をしたいと思っていますが、どうしても単品でまずはという場合には、どうぞお声がけくださいね。



     短編ごとにタイトルのカラーが違っておしゃれ。



     この辺りはもう、出版社うんぬんというよりも、デザイン会社という感じがしっかりする面白さ。



     文鳥文庫 第二集 「ふたり」 ¥1,200+税

     そして第二集の「ふたり」がテーマのもの。

     第二集に収録されているうち、村上春樹の『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子と出会うことについて』とオー・ヘンリー(柴田元幸訳)の『賢者の贈り物』は、文鳥文庫に収録されるにあたって、現代に合わせて改訂まで入っています。

     これ、結構すごいことですよね、この文鳥文庫のために文章直してくれているわけだから。



     もちろん、基本的なパッケージの雰囲気は一緒です。



     袋に入って、短編はある。



     サイズ感も紙の感じも一緒です。



     第二集ももちろんジャバラ。

     でも収録作品の傾向はまるで違うので、それぞれの面白さがある。



     店主は村上春樹が好きです。

     だからというわけではありませんが、文鳥社さんの作品のピックアップはなかなかどうして、面白いピックアップに感じています。

     本、好きなんだろうなぁ、と。



     ページ数によってもちろんジャバラの折り回数が変わります。



     そしてまた第二集は文鳥が二匹いるので、短編ごとに文鳥二匹の印刷される場所も違ったりします。



     裏面の一文は同様に入ります。



     でも、余計なことはあまりありません、やっぱり主役はあくまでも中の短編、文章なのです。その姿勢も好き。



     第二集も素敵な文章が集まります。パッケージもやはりかわいいです。

     気軽に、外に出して読みたくなる。



     ぜひ、いろいろな言葉に、文章に触れていただければと思います。

     その良さが、文鳥文庫には、あります。



     店頭にも並びましたし、オンラインでもアップしました。

     これは厚み的にもパッケージ的にも送りやすいので、レターパックライトで基本はお届けします。

     なので送料は全国一律で360円です。

     どうぞ気軽に、手の平に文学を。

     お愉しみいただけたら幸いです。



     CIRCLE
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