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2016.03.11 Friday

KUON(クオン)の襤褸(ぼろ)カーディガンについて。

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     今日はゆっくりと、ゆっくりとした夜を日本全体で過ごすことができたなら、それがどれだけ幸せなことだろう、と思います。

     忘れてはいけないこともあり、忘れられないこともあり、忘れて前を向くべきこともある。

     明日にはまた陽が昇る。今はまずそこまで、ゆったりとしたすべての皆さんにとって心暖まる幸せな夜になることを願っています。


     ブログの本題に入ります前に、お知らせを一つさせていただきたく思います。

     急な話で大変申し訳ないのですが、3月16日(水)は急遽CIRCLEはお休みとさせていただきたく思います。

     ちょっと名古屋方面にて打ち合わせとなり、なかなか曜日がそこしか設定できなかったもので……ご迷惑をおかけいたします。

     その代わり、また素敵なものを生み出せるようにしっかりと打ち合わせてきたいと思っておりますので、どうぞご理解賜れますと幸いです。

     よろしくお願い申し上げます!


     さてさて、ここから本日のブログにて!

     この土日でポップアップストアは最終となりますKUON(クオン)。いろいろな製品をご案内してまいりましたが、これで一区切りというところ。

     複雑な美しさが詰まったジャケットで始まり、また異なる複雑な美しさのカーディガンで区切りを飾りたいと思います。

     襤褸らしい存在感溢れ、それでいてすっと着こなしやすいカーディガンです。

     

     襤褸を全面に用いたジャケットしかり、藍の風合い溢れるカットソーしかり、パターンワークと加工のバランスのすぐれたパンツしかり、そしてあまりに美しい刺繍のシャツしかり。

     そのどれもが、これまでのファッションブランドともやはりどこか違い、新しい価値観を生み出してくれている感覚が強くある、KUON(クオン)。

     ポップアップストアは13日の日曜日でひとまず一区切りとなります。

     CIRCLEでご案内していく製品は店頭にもちろん引き続き扱い、一部製品たちはCIRCLEでの展開が終わります。

     KUONのほぼ全てを感じながら製品を愉しめる機会です。どうぞこの週末はこの存在感とクオリティを味わっていただけたらと思います。

     そんな製品紹介の一区切りを締めますのは、やはり襤褸の存在感を全面に出したカーディガン。

     カジュアルな空気もありつつ、伝統的な深さがそこには同居しています。



     KUON(クオン) 襤褸(ぼろ)カーディガン B色 Mサイズ ¥230,000+税

     このカーディガンは一番はじめにご案内をしたジャケットたちと同様、古くも質の良い襤褸を集めては、一着ずつ全てのパーツで手裁断をしては組み合わせ、熟練の職人によって仕上げられたもの。

     B色ですので、80年ほど前のまだ藍色がほどよく残っていながら、奥深さを備えた生地を用いて、ゆったりと羽織つつもスタイリッシュに着こなせるカーディガンに。

     シンプルな見た目だけれど、その存在感はまるで違います。



     ボディ部分はゆとりがありつつも体に優しくふわっと沿うかたち。

     決して野暮ったい空気にはならず、スマートにクレバーに体を包むパターン。

     デザイナー石橋氏はさらにそこに美しい組み合わせの襤褸を乗せていく。



     襟などはなくパイピングでシンプルにつくられたカーディガンです。

     ざっくりと羽織って心地よく、襤褸だけれど襤褸以上の美しさを感じるような。



     パッと見ると藍で綺麗に統一されていますが、実は細かく襤褸は異なっていたり、風合いが違うものが切り替えられたりもする。

     それでも端正に見えるように、シュっと美しく合わせられるようにと、やはりこれもCIRCLE向けに石橋氏がうまいこと合わせてくれました。



     ジャケット同様に細かな仕事をしっかりしていて、ものとしてのつくりは当然良い。

     そこに風合い豊かな襤褸が加わることで、他にはない唯一無二のカーディガンになっています。



     首元の開きもゆるやかで、中にはシャツでもカットソーでも合わせやすくなっています。



     前はボタンで留めるようになっていて、この雰囲気がまた良い。

     ボタン部の裏はまた襤褸でさらに補強されていたりもします。



     何より襤褸の生地表情があまりにも良い。

     時間そのものを身にまとっているような感覚になり、独特な心地よさがある。



     もちろん様々補修などを施して生地は用いているので、ただ古いわけではありません。

     それにしてもこのカーディガンに使われている藍の色の感じは、かなり良い塩梅で残っている。



     それぞれのパーツがどんな風合いか、追っていくのも愉しみの一つ。



     腕周りはシュっとスマートなつくりで、ダボダボはしません。

     そのあたりも綺麗に生地を切り替えたり組み合わせては、しあげられる。



     とても手の込んだつくりです。間違いなく、大量生産はやっぱりできない。



     一つ一つの生地補修そのものは、無論岩手県の大槌町のお母様がたが。

     KUONの製品はそもそも素材の襤褸をまず使えるようにするところから、ものすごく労がかかる。

     100年近くも前の生地たちですから、良くも悪くも古い。そして汚れもついています。

     それも何回も何回も生地が傷み過ぎないように洗いをかけては汚れを落としつづけ、それがひと段落したら今度は全ての生地を細かく補修していく。

     補修は一つの生地でも何日もかかることもある。そうしてようやく素材としての襤褸になっていく。

     そこから一つ一つを形に合わせてピックアップしては裁断し……って、どこぞのオートクチュールのような手順。

     なんといいますか、手のかかり方がまるで違う。そういった多くの人の時間が詰まったものを身に纏える幸せというのも少なからずあると思っています。



     裏地は総裏コットンでついています。

     ものすごい防寒というものではありませんが、ほどよく重ね着をしながら春秋冬と愉しめる。



     襤褸だけど着心地が良い、というのはKUONの大切にしているところ。



     製品に仕立てたあともウォッシュは行っています。

     着込んで行くとさらに風合いは増して面白くなっていく。



     この裾部分の切りっぱなし感も良い。

     生地の素材感がリアルに出ていて、ともすれば大人しくなりすぎるカーディガンをデザイン的にしっかりまとめています。



     ジャケットよりもさらに、生地を身にまとっているという感覚は強くあるかもしれません。

     ふわっと、軽やかに襤褸そのものを楽しんでほしい。



     後ろ姿も表情があって良いのです、この子は。

     絶妙な藍のグラデーションは通常の加工では狙ってもそう出せません。



     余計な飾りはなく、ひたすらに襤褸の風合いとそこにある補修やステッチなどで豊かな味が出ている。



     KUONのアイテムはどれもが藍の空気が違う。そのそれぞれの面白さが詰まっている。



     シンプルではあるので、単純にこのカーディガンは着やすく、合わせやすい。



     貴重な襤褸だから、なんて気負うことなくさっと羽織ってなじませてほしい。



     最終的にこのカーディガン自体にもほころびが出てきたりしたら、そこも補修をしていって、長く長く愛せるカーディガンになっていくと思う。



     決してカーディガンとしては安いものではないけれども。

     それでもこのカーディガンにしかない空気があって、このカーディガンにしかない存在感がある。

     細かな部分も全体としても、じっくりと愉しんでいただいて、スルメのように深くじっくりと味わってほしいアイテムです。



     きっとこの感覚は、そしてお好みは真っ二つに分かれるのだろうと思っています。

     カーディガンとしても、あるいはKUONというブランドのあり方、スタンスとしても。

     CIRCLEはこの価値観を大切にしたいと考えています。きっと、年月を経るにつれてより想いが深まるものたちだ、と。

     ゆっくりと付き合いながら、じっくりと愉しんでいけたら、愉しんでもらえたらと思います。



     CIRCLE

     
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