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2016.01.19 Tuesday

Circus of Happinessのペンシース、包[くるみ]について。

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     移転をするということになってから、「この店舗に来るのも最後かな」と日々お客様が足を運んでくださり、なんだか胸にくるものがあります。

     たった2年ほどと言われればそうなのかもしれないけれど、でも手探りでバタバタしながらも歩いてきたこの2年という月日は、決して薄いものではなくて、自分自身の中でも、あるいはお客様とのやりとりを考えても、非常に濃密なものでした。

     だからこそ、また新しい店舗でという言葉をいただきつつも、わざわざ最後にと今の店舗に足を運んでくださるのは、純粋に嬉しい。

     あと10日ほどの骨董通り近くの店舗となりますが、その短い期間にもCIRCLEは盛りだくさんで頑張ります。どうぞ、よろしくお願いいたします!!

     今日はその筆頭。

     昨年より随分時間がかかってしまいましたが、ようやくCircus of Happinessの考えるペンシースが出来上がりました。

     シンプルに使い勝手に優れて、コストパフォーマンス高く革の味わいを愉しめるペンシース。

     なんだかわがまま放題ですが、個人的にはとても良いものになってくれたのではないか、と思っています。今日は遅い時間の更新なのに長いですが、ぜひお目通しいただけますと嬉しく思います!
     

     店主は文房具業界にいては万年筆を扱い、その後に皮革業界に身を置いて今があります。

     そういったところはそれほど本当は大して重要なことではないのだ、と自分では思っているのですけれど、いざ今回のペンシースを作るとあっては、大いにその経験たちは役立ってくれました。

     自分が万年筆を扱っていた頃ならこんなペンシースがあったら良かったのに。

     自分が皮革を扱っていた頃ならこんなペンシースがあれば面白かったような気がする。

     そして何より、自分がペンを使い運ぶ時にこんなペンシースだったら使いたいのに。

     そんなそれぞれの想いを色々とわがままに詰めて、形にしてみました。



     基本的にはシンプルでありたいと思っていました。

     装飾的なペンシースもそれはそれで素敵だけれど、日々使うペンシースとしては出来る限りシンプルな方が使いやすい。

     だって、主役はその中に入るペンたちなわけですから。シースはあくまでもそれを大切にするための一引き立て役のようなものと思っています。



     でもせっかくお気に入りのペンなのだから、雰囲気良く、味わい豊かな色々な革で愉しみたい。

     願わくばペンに洋服を着せるように、気分で様々使い分けたりもしたい。

     それで大切なペンを傷から守り、軽快に持ち運べたなら嬉しい。



     さらに言えば、それでいて手頃で気軽に使える価格だとなお良い。

     ペンシースもモノである以上、いずれはどこかが壊れていくかもしれないし、気分で入れ替えたりしたいとあればなおさら。

     出来るだけコストパフォーマンス高いものが欲しい。


     ……改めてこんな風に羅列をすると、なんだか矛盾だらけなような気もしながら、職人ともろもろと話し合い、様々なコスト計算や制作方法を検討しながら、ようやく出来上がりました。

     素材は、ドイツはペリンガー社のシュランケンカーフ、リザード、クロコダイルの3種をまず基本としてラインナップ。

     大きさは、大きめのペンを見据えてペリカンの800番や1000番、モンブランの146や149を収納できるくらいのLサイズと、もっとポータブルに日常的に持ち運びやすいペリカン400番や600番、モンブランでは145クラスを収納するMサイズの2種類。

     それぞれをまずはデビューということになりました。



     包[くるみ]M 1本挿しペンシース シュランケンカーフその1 ¥4,500+税
                       シュランケンカーフその2 ¥4,500+税
     包[くるみ]L 1本挿しペンシース シュランケンカーフその1 ¥5,000+税
                       シュランケンカーフその2 ¥5,000+税


     シュランケンカーフはしなやかでふっくらとしていて心地よく、水気や傷にも強く、なおかつカラーも豊富。

     ペンシースとしては非常に向いている皮革と思います。

     カラーはブラック・バイオレット・ゴールド・トープ・オレンジ・ジーンブルー・ライムグリーン・イエローの8色。

     様々なペンに合うように幅広くカラーを揃えました。



     包[くるみ]M 1本挿しペンシース リザード ¥7,000+税
           L 1本挿しペンシース リザード ¥8,000+税


     そしてエキゾチックレザーの中でも細かなウロコ模様と、独特な豊かな光沢感が美しいリザードレザーを。

     特にこのリザードは高級感と価格のバランスが非常に優れたシースになったと思っています。

     ドレッシーでもあり、ファッショナブルでもある。もちろんエキゾチックは好みが分かれますけれども、非常にスマートでクレバーな印象のシースになりました。

     そしてたぶん、リザードのペンシースでこの価格というのは、驚異的に破格なのではないかな、と思っています。



     包[くるみ]M 1本挿しペンシース クロコダイル ¥12,500+税
           L 1本挿しペンシース クロコダイル ¥15,000+税


     そして、存在感ある皮革としてこのエキゾチックは外せません。クロコダイルレザー。

     独特の斑の目はもちろんのこと、迫力ある表情は他の皮革にはまず見られないもの。

     かなり贅沢な皮革ではありますが、ここぞの1本のペンにはやはりクロコダイルがよく似合う気がします。

     と、こんな風にどわっと並びました。

     本体のご案内の前に、それぞれの色もしっかり確認しておきましょう。



     シュランケンのブラックはあらゆるペンと合うオールマイティーな存在。



     シックなバイオレットは茶系や赤系、ともすれば実は青系のペンとも相性が良かったりして、大人な風合い。



     ゴールドの上品さはシュランケンカーフの中でもピカ一。薄めの茶色はこれまた使いやすい。



     そしてシュランケンカーフではこのトープは当然欠かせません。



     明るい色味では筆頭のオレンジ、この華やかさはイタリア系の万年筆にも良い。



     青系のジーンブルーももちろん用意しています。青のペンって意外と多いですしね。



     そしてライムグリーンの爽やかさも、実は選ばず様々なカラーに似合う。



     最後に、イエローを入れてみました。このカラーはペンシースにとてもよく合うと思っています。



     リザードはまずブラック。ツヤ感がたまりませんね。



     次にダークブラウン。落ち着いた風合いが渋い雰囲気。



     ネイビーブルーは濃すぎず薄すぎず、ほどよく青みが見えて良いネイビー。



     さらに、奥行きのある色感が美しいボルドー。



     リザード最後は店主も好きなグリーンです。

     この5色のリザードはペン好きな方なら「あ〜、そういう感じね」という方もいらっしゃるとおもいますが、思い切りペリカンのスーベレーンの色合いを意識して揃えました。

     もちろんペリカン専用とかではなくて、単純にせっかくよい感じに雰囲気が合うから、ということなのですけれども。

     黒、青縞、ボルドー縞、緑縞、そして店主も好きな茶縞ということで。ま、これはおまけのようなコンセプトです。



     そしてクロコダイルはまずブラック。



     そしてダークブラウンの2色です。

     あともう一色、ブルーを入れる予定だったのですが、ちょっと皮革が間に合いませんでした。

     どこかのタイミングでできたら綺麗だなぁと思っています。



     さ、本体の構造などをご案内。長くてすみません。

     左がMサイズで右がLサイズです。

     全体のフォルムは長方形のようでいて、実は上の口に行くに従って、わずかに広がっているつくりです。下の方ではしっかりペンのホールドを重視して、上の方では指を差し込みやすい仕様という具合。

     Mサイズは長さが約14cmほど、Lサイズは16cmほどです。様々な長さのペンをカバーすることを考えて、やたらめったら色々なペンを挿しては長さを検討しました。
     その結果、この2サイズがとってもバランスよく収納でき、取り出しもしやすかった。

     Mサイズはポータブルなサイズ、Lサイズは大きめペンのサイズという認識で大丈夫と思います。



     重ねるとそんなに違わないように見えて、実際手に取ると結構違います。



     こうしてみるととってもシンプルです。でもこれくらいシンプルな方が、毎日使いやすい。



     口の部分はこんな風にスリットになっていますので、ペンの出し入れがしやすいようになっています。

     このスリットの深さも様々ペンを実験してはの繰り返しでほどよい長さを出しました。



     内側には人工スエードのボンセーヌを張っています。

     さらっと滑りがよく、心地よい手触り。もちろんペンにも傷をつけることなく、スムースに出し入れできる良さ。

     色は全てのシースでダークグリーンに統一しています。

     「ここも革にすれば良いのに」という声も聞こえてきそうですけれども、内装を革にした場合に、稀にですがスターリングシルバー製のペンが反応し、変色が早く起きてしまうことがあります。

     それを避けたいなという思いで、それならば人工スエードにすれば少しでも緩和されるはず、と。念には念をという。

     そして何より、ボンセーヌの肌触り気持ち良いので。



     こんな風に筒に差し込むようにきゅっとペンを差し込んでもらうだけのシースです。

     極めてシンプル。



     けれど、それなりにこだわりのことはあったりもして。

     シースの下の方の部分ですが、ご覧いただけるとわかりますように、表と裏で革は一続きになるようにしています。

     普通はこの手の類のペンシースは、表革と裏革を別に裁断して、合わせて周囲をドバっと縫い合わせる。もちろんその方が効率的ですし、革の取り都合も良いので生産としては合理的なのですけれど。



     それでも、どうしてもこの部分は一枚続きになるようにしたかった。

     その方が、ペンシースにとってもペンにとっても優しいと思ったので。



     ペンを差し込むと下の方まで到達します。

     この時、一枚続きにしているとした部分はわずかに袋のような形状になって、不自然にペンを締め付けすぎずにホールドしてくれます。

     この方がペンの尻軸部に無駄な圧力がかからなくて良い。



     そして違う角度で見た時に、ペンを尻軸部分で不用意に革が出っ張りすぎることなく、スムースに革が膨らむ。

     下を縫い合わせてしまっていると、ここが不細工にボコンと尻軸が大きく主張してきます。それを避けたかった。

     その方がペンシース側にも無駄に引っ張られることが軽減されるので、優しいはず、と。

     店主の勝手なわがままですが、これがなかなかに大変でした。

     1枚続きにしようとすると、表裏の長さをまるっと細長く革を裁断しなければいけない。

     革の取り都合としては最悪なくらいによくなかったのです(笑)。半分の長さで合わせた方が、格段に効率良く革を抜ける。

     けれどここは譲れない部分として仕上げました。なので、ちょっと贅沢です、地味なのですけれど。



     横のコバ面は水性顔料を入れて磨いています。

     とはいえ、革の裏には人工スエードを張っているので、顔料をそのスエードがものすごく吸う。

     ぽってりと顔料が乗ったような感じではなく、結局染料で染めていったような雰囲気の仕上がりになりました。顔料なんですけどね。

     まぁ、結果としてはこの方がコバの顔料が割れにくく、しなやかになったのでよかった。



     そして、スリット口の留め部分は手縫でキュキュっと留めています。

     ステッチ糸と同じ色で留めているので、横からみるとほどよくアクセントにも。



     こんな感じになっていて、内側のステッチはもちろん内側のボンセーヌのダークグリーンに合わせてます。



     基本構造はリザードも同様です。

     ただもともとの皮革としてリザードの方がシュランケンカーフよりも固めなため、ぐっとハリのある質感になっています。

     ペンの抜き差しもシュランケンと比べるとすこしぎゅっと固めな感じはします。

     けれどスムースには違いなく使えます。



     1枚続きになるようなボトム仕様は同様です。



     コバ面ももちろん同様。全てのカラーでコバはブラックに仕立てています。



     ちょっと見えづらいですが手縫ももちろん。



     リザードは始め固めですから、ちょっとふわっと広げてあげながら出し入れすると、なおスムース。



     ボンセーヌとも相性は抜群です、綺麗。



     ただ一つ、リザードにはちょっとポイントが。

     リザードは決して長さが長い革ではなくて、個体のよってはかなり短いリザードも多いのです。

     それゆえ一枚続きの仕様にするには、場合によっては途中で剥ぎを入れて、革を継いであげる必要があります。

     極力1枚革で取れればとシュランケンカーフとクロコダイルはしていますし、リザードもできるだけはそうしていますが、やはり剥ぎが必要になるものも多いのです。

     このグリーンも画像真ん中あたりで継いでます。



     この茶色も剥ぎを入れています。

     基本、できるだけ剥ぎが目立たないようにしていますので、綺麗に見えるとおもいますが、ここはご理解賜れますようお願いいたします。

     これやらないと、リザード1匹から1個しかペンシース取れない、みたいな恐ろしいことになったりもするので、コスト的にも到底合わなくなってしまうのです、はい。



     そしてクロコダイル。

     クロコダイルに関して言えば、剥ぎはなしで一枚続きにしていますけれど、斑の目は竹斑も丸斑も問わずにできるだけ効率良く、けれど綺麗に見えるよう裁断しています。



     これは、非常に贅沢なのですよ、本当に。小さなクロコでは作れないのですもの。



     コバ面はやはり同様にブラック。



     手縫い……もちろんしてます。



     ボンセーヌも同様。基本、表革が変わっていくと思っていただければ。



     剥ぎなしでこの方式のペンシースを仕立てて、クロコダイルでこの価格も相当頑張りました。

     それでもそこそこ高くはなってしまう、クロコダイルの高級さよ……。



     さ、それでは機能的なところに。

     Mサイズはどんな風にペンが入るのか、と。



     並べてみるとわかりやすく、Mサイズはこんなサイズ感。

     ペンは中屋万年筆のピッコロサイズ、ペリカンの400サイズ、そしてラミーの2000ボールペン。

     様々なペンに合うように計算しているので、いわゆる持ち運びサイズ(ミニではなく)はほぼ網羅できるはず。



     なかなかこのサイズ感を出すのは苦労しました。ひたすらにペンを測っては出し入れするという…。



     Mサイズにペリカンの400番を入れるとこんな風に頭が見えます。

     スリットも深く入っているので、指でしっかりつまんで取り出しやすい。

     600番だともう数ミリ頭が上にいきます。



     2000ボールペンだとこんな風にぴったり揃って入る。

     ボールペンやメカニカルペンシルの多くにも対応していますので、かなり活躍範囲は広い。



     ピッコロサイズでこんな感じです。

     なかなか良いバランスと思っています。



     リザード、鎧みたいでかっこいいですね。



     クロコダイルの存在感ももちろん負けないけれど。



     そしてそれではLサイズ。

     いわゆる大型ペン向けと思っていただいて構いません、長さのあるペン用です。



     モンブラン146とペリカン1000番と並べるとこんな感じ。

     ほどよい感じに入りそうなのが見た目でも伝わると思います。149でもすっきり綺麗に入ります。



     146をLサイズに。取り出しやすい頭はきちんと出ている。

     149を入れるともう数ミリ上に頭がきます。ちょうどどちらもほどよく収納できる。



     シュランケンもやっぱり質感良いですね。



     ペリカン1000番をLサイズに入れるとこんな風に。

     もちろん800番台も綺麗に入って取り出しやすいです。



     と、こんな風に持ち運べる。大きなペンでも収納するとなんだか軽やかに感じる。



     このように仕上がったペンシースですが、天然皮革を使っていますし、効率良くなるべく革を使おうとはしていますから(そうでないと、この価格は実現できず……)、個体差はもちろんあります。

     シュランケンカーフで言えば、シボが大きなものや細かなもの、トラが多いものや少ないもの、表裏で差が出てきたりもします。

     そのあたりの個体差はどうぞご容赦ください。革の品質として使えない部分は使っていませんし、それぞれの部分にてそれぞれの良さがあります。



     リザードに関してももちろんそうです。

     細かなウロコ模様なのでわかりにくい部分もあるやもしれませんが、比べると当然そのもウロコ模様にも大小あったり、形が丸っぽかったり角っぽかったりします。

     そして色や個体によって入る剥ぎの場所もすこしずつ異なります。なるべく裏面の目立たないところにはしていますが。



     クロコダイルだって同様です。

     竹のような四角い斑もあれば、しなやかに丸い斑の部分もある。

     どちらが良いということではなくて、それぞれの面白さとして革を愉しんでいただければと思います。

     それぞれの皮革でもし「いや!この表情の感じでないと!!」という際には、店頭で見比べていたいだりしながらご検討ください。オンラインショップの際には、強く希望のある際には事前にお電話やメールにてご連絡くださいませ。

     在庫の状況にもよりますけれど、対応しながらご用意はしていきます。ただ、あまりに細かなご要望にはお答えできないことももちろんございます。
     (色々な部位をしっかり無駄なく用いることで、この価格バランスをしっかり実現しているというのがありますので、ご理解賜れますと幸いです)



     随分長くなり、すみませんでした。

     ズラっと展開しています。ぜひ、お愉しみいただけたらと思います。

     オンラインショップにも更新していますので、ご遠方のお客様はどうぞこちらにてご検討くださいませね。

     ペンシース、デビューです!



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